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燃料費とCO2削減を両立 バイオリサイクルの技

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バイオ資源の再利用、いいですねー。なんだかとても環境に良さそうな感じで。しかもコスト低減にも繋がるとは、すごいですね。素敵です^^

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■燃料費とCO2削減を両立 バイオリサイクルの技

 味の素は、「味の素」など“うま味調味料“を製造するブラジルやタイの工場で、原材料となるサトウキビやキャッサバ芋の絞りかすというバイオ資源を再利用し、燃料として再利用する取り組みを始めた。製造工程に使う蒸気を作り、燃料費の1割削減と二酸化炭素(CO2)排出量削減を狙う。同社が進める資源循環「バイオサイクル」の一環で、ほかの工場にも順次広げていく方針だ。

 うま味調味料の主成分はアミノ酸の一種であるグルタミン酸ナトリウム(MSG)。原料はサトウキビやキャッサバ芋、トウモロコシなどで、同社は海外9カ国に工場を持つ。

 ブラジルのサンパウロ州ラランジャル・パウリスタ工場では5月から、サトウキビからMSGを取るために使う糖蜜を絞ったあとの残りかす「バガス」を活用したバイオサイクルを始めた。約10億円を投じてボイラーを新設。重油の代わりにバガスを燃やしてる蒸気を発生させる。外部からもバガスや木くずを購入して蒸気発生量を増やし、フル稼働時には工場全体で必要な蒸気の約7割を供給できる体制とする。軌道に乗れば、年間約2万4000トンのCO2排出削減につながるという。

 ブラジルは世界最大の砂糖生産国で、味の素は1977年からMSGの生産を開始。これまでもサトウキビの糖蜜をMSG製造に使った後に残る廃液を液体肥料として再利用し、サトウキビ畑にまくなどのバイオサイクルを行ってきた。廃液には栄養成分の一部が残っており、「サトウキビの生育に良い」(環境・安全部)といい、バガスを燃やした後の灰も土壌改良剤として活用する方針。地域の資源を無駄なく生かし切り、再び地域のサトウキビ畑などを育てるサイクルが強化される。

 一方、タイでは地域で豊富に生産されるキャッサバ由来の糖類を原料にしている。カンペンぺット工場(カンペンペット県)ではキャッサバ芋をスライスして乾燥させた「タピオカチップ」を使い、MSG生産とバイオサイクルに取り組む準備を進めている。

 タピオカチップからデンプン(スターチ)を作り、MSG生産に使う糖液を抽出するが、その過程で絞りかすや廃液が発生。これらを発酵させてメタンガスを発生させ、このガスを燃料に蒸気を作る手法だ。

 昨年末にメタンガスを発生させるプラント1基の試験稼働が始まり、2013年度中に十数億円を投じて4基を増設し、本格稼働を始める。完成後は工場で必要な蒸気の1割程度を賄う体制とする。メタンガスを取り出した後の残りかすも肥料などに活用する方針だ。

 同工場は08年12月にバイオマスボイラーを導入し、地域の未利用資源だった稲のもみ殻を燃料として使用してきた経緯もあり、今回の取り組みでさらにバイオサイクルが強固なものになる。これにより年間で1万6800トンのCO2排出量が削減できるという。

 バイオサイクルはコスト低減にもつながる。世界的な資源価格の高騰で重油価格も上昇しているためで、燃料切り替えで約1割のコスト低減を狙う。今後は他の海外工場にも同じ設備を導入することを検討。インフラが未整備でエネルギーの確保が難しい新興国などに工場を新設する際の導入も検討する。

 世界的な人口増加や資源需要の高まりで、「食資源の有効活用は緊急課題」(同社)だ。今後はより効率良くMSGを生産する「グルタミン生産菌」の開発も急ぐ。(藤沢志穂子)

http://sankei.jp.msn.com/economy/news/120603/biz12060307020001-n1.htm