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「ブラジル経済の奇跡」の終わり ―― 社会保障か経済成長か

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これと言って、否定する気もないものの、ここに書かれている事だけだと、つい「で?」と思ってしまいますね。。。まぁ詳細についてはこの新著の中で述べられているのかもしれませんが…

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■「ブラジル経済の奇跡」の終わり ―― 社会保障か経済成長か

ルチール・シャルマ/モルガン・スタンレー投資管理マネージングディレクター

■ブラジル経済の実像

 ごく最近まで、投資家と専門家たちのブラジル経済への見方は「強気」一色だった。ルイス・イナシオ・ルラ・ダ・シルヴァ(ルラ)大統領の見事なリーダーシップのもと、ブラジルは新興市場諸国のなかでも、特に責任ある経済政策をとる模範国として知られるようになった。ハイパーインフレを抑え込んで債務を削減することで、ブラジルは2008年の金融危機を他国よりもうまく切り抜け、この5年にわたって年平均4%の経済成長を実現し、最近10年間で約3000万のブラジル人が中間層の仲間入りを果たした。ブラジルのことを「混乱しているグローバル環境のなかでも経済を拡大させ、他のラテン・アメリカ諸国では増大する一方の所得格差を減少させることに成功している」と評価する専門家は多い。

 この10年におよぶ成功によってブラジルはもっとも注目される新興市場国の一つになった。株式市場も世界有数のパフォーマンスを示し、他の新興国よりもさらに多くの外国直接投資がブラジルに舞い降りた。

 過去5年間でブラジルの株式および債券に流れ込んだ外国資本は記録的な水準に達している。2007年には年間50億ドル規模だったものが、2011年1月からの1年間で700億ドルにも達している。こうしてブラジルは、BRICSの主要国とみなされるようになった(世界でもっとも経済成長が著しい新興市場諸国であるブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカで構成されるBRICSは、いずれアメリカとヨーロッパに取って代わり、グローバル経済の最大の牽引国になると考えられている)。

 だが実際には、ブラジル経済の成長は、コモディティ(原材料)価格という非常に不安定な前提に依存している。ブラジルの経済成長軌道は、国内の石油、銅、鉄鉱石など、市場の資源需要の拡大軌道とほぼ重なりあっている。問題は、これらのコモディティに対する世界需要が減少し始めていることだ。ブラジルが経済成長の原動力を多様化しなければ、ブラジルの経済成長も、コモディティ需要の減少とともに落ち込んでいくことになるだろう。

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Ruchir Sharma モルガン・スタンレー投資管理のマネージングディレクターで、新興市場およびグローバル・マクロ分析部門の責任者。このエッセイーは新著Breakout Nations:In Pursuit of the Next Economic Miraclesの抜粋・要約。

http://www.asahi.com/international/fa/TKY201206080365.html