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ブラジルのインフラ投資:荒れ果てた道

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いやはや、こういう記事を読んでいると、本当に大丈夫か?という気がしてしまうものですが、まぁここはブラジル人的に「きっと大丈夫、なんとかなる」とでも思っておきましょうかね^^;

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■ブラジルのインフラ投資:荒れ果てた道

ブラジルのインフラ需要は莫大だ。民間資本を引きつけるのも大仕事だ。

米国の共和党大統領候補ミット・ロムニー氏が2012年のオリンピック(五輪)開催に向けたロンドンの準備状況に疑問を感じたのだとしたら、ブラジルについては一体どう思うだろうか?

 2016年の五輪と2014年のサッカー・ワールドカップは、道路が全体の14%しか舗装されていない国で開催される。

 世界経済フォーラム(WEF)のランキングによると、ブラジルのインフラの質は調査対象国142カ国中104位で、中国(69位)やインド(86位)、ロシア(100位)を下回っている。

 最近、ブラジル最大の港サントスを訪れた本誌(英エコノミスト)記者は、薬品を積んでいて爆発した船の残骸を片付ける男たちの姿を見かけた。事故が起きたのは、1970年代のことだ。

 理論的に言えば、ブラジルの差し迫ったインフラ需要は、投資家に大きな利益を与えてくれるはずだ。2011年から2014年にかけて、ブラジル政府は「成長加速」プログラムの一環としてインフラ整備に年間1630億レアル(800億ドル)、国内総生産(GDP)の1%相当を投じる予定だ。

●民間資本が殺到しない理由

 モルガン・スタンレーのアーサー・カルバルホ氏は、それでは不十分だと言う。同行がまとめた2010年のリポートによれば、ブラジルは20年間で韓国に追いつくためにはGDP比6~8%、チリに追いつくためには同4%の投資を毎年行う必要があるという。

 だが、不足分を埋めるために民間資本が大挙して押し寄せることはないと考える理由がたくさんある。インフラ計画には巨額の借り入れが必要となるが、レアルによる長期融資は非常に割高だ。ブラジルの巨大な国立経済社会開発銀行(BNDES)から、より手頃な金利で融資を受けることができるが、そうした制度は他の金融機関を締め出す効果がある。

 ブラジル政府はインフラプロジェクトに対し、無税のインフラ債を利用するよう推奨しているが、今のところインフラ債の発行に成功したケースはない。ブラジルの投資家は、それほど大きなリスクを背負わなくても同程度の利回りを得られるため、そうしたインフラ債を実際に誰が購入するかは不透明だ。

 リスクは多岐に渡る。大きなプロジェクトを手がけるための環境許可の取得には、大変な手間がかかる。そのためにプロジェクトの着工が最大で5年遅れると言われる。ある投資家は、自分の会社は港湾ターミナルの買収に必要な許可書を得るのに何カ月も待たされたと言う。21もの機関の署名が必要だったからだ。

 ブラジルのジルマ・ルセフ大統領は、少なくとも特定のインフラ計画については迅速に認可が出せるようにした。それでも、完成間近のプロジェクトが中断されることも全くないわけではない。実際今年は、許認可が1件不足しているという理由でサンパウロのモールの工事がストップした。

 プライベートエクイティ(非上場株)投資会社ダービーのフェルナンド・ゲンティル氏は「完成保険」の導入が役立つかもしれないと言うが、今のところ、ブラジルでそのような保険を提供するところは1社もない。

●リターンの低さもネック

 投資家がプロジェクトの遅延や官僚主義、その他のコストに甘んじるかどうかは、最終的に、どのようなリターンの達成が見込めるかによって決まってくる。ブラジルの大半のインフラ投資ファンドは、20%程度の名目リターンを目指していると言う。だが、政府が2月に入札を行った、3つの空港の運営認可は、利回りがわずか8%にとどまりそうだ。

 インフラに投資する人々は、安定的なキャッシュフローが見込める永続的なプロジェクトも望んでいることから、2016年の五輪以降ほとんど利用されない恐れのあるスタジアムの建設は、恐らく政府任せになるだろう。

 ブラジルの将来にとって、スタジアムよりずっと重要なその他のプロジェクトに関しては、民間資金の支援を得たいのであれば、ルセフ大統領にはやるべきことが山ほどある。 

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/35896