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ブラジル:オリンピックとワールドカップに向けて強制退去

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う〜ん、難しい問題かとは思いますが、関係者全員がwin-winになるような落としどころを見いだせるといいですよね。代案も提示されてるとのことで、それが良い案だといいなーと思います。

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■ブラジル:オリンピックとワールドカップに向けて強制退去

 スポーツの世界2大大会といわれるオリンピックとサッカーワールドカップ開催国として準備を進めているブラジルで、都市部の多くの貧困層の人々が強制退去を命じられた。大会開催に向けた再開発のためで、すでに退去させられた住民もいるという。

 スタジアムや高速道路、ホテルの建設のために、不動産として高値が付く地域にあるスラム街が解体されている。また開催会場となる街の住民は、職場や市民施設や公共サービスから遠く離れた郊外へと追いやられている。

 公務員や民間の宅地開発業者は、政府が、世界的な大会の開催に向けて低開発地域の再開発を進めているのは歓迎している。しかし、影響を受ける地域住民や人権団体は、権利と暮らしを顧みない強制退去に疑問を投げかけている。

 国際人権擁護団体ウィットネス(Witness)のイヴェット・アルバディンク・ティジム(Yvette J. Alberdingk Thijm)代表は「オリンピック開催は祝福されるべきことで、恐れることではない」と述べつつも、「強制退去は大会の使命と精神に傷をつける。私たちは政府に強制退去の停止を直ちに求める」とした。

 人権団体ウィットネスによると、ブラジル国内でおよそ17万人が強制退去に直面し、すでに退去させられた住民もいるという。2016年夏季五輪の開催都市リオ・デ・ジャネイロだけでも3万人が影響を受けている。2014年ワールドカップ開催都市になるいくつかの都市も同様だ。

 「リオの強制退去は、市、州、国、国際レベルで現行法に違反している」とウィットネスは主張する。

 ウィットネスは「ブラジル連邦共和国憲法は住宅を基本的権利としている」と述べた。それにもかかわらず、市当局は、大会のためのインフラ開発の緊急性を理由に、強制退去に直面する住民の法的保護の制定をしていない。

 腐敗しきった開発業者による契約手続きとして、競争入札が行われない高額な契約が取り交わされている。3千万ドルのオリンピックゴルフ計画にもかかわらず、市と民間会社の間に書類による契約書すらなかった例もある。

 オリンピックやワールドカップ開催地に決定される以前から、民間開発業者は、リオの高額な不動産に投資しようと長い間取り組んできた。その結果として、地域に以前から存在している貧困層という障害が除去されるのをただ待っている。

 米国ウィットネスプログラムコーディネーターのプリシラ・ネリさんは「私たちは、住宅権利の違反に関するこのパターンを何度も何度も見てきた。2008年の北京オリンピックでも、2010年の南アフリカのワールドカップでも同じ状態が繰り返されてきた」と言う。

 ネリさんは、「誰もオリンピックを開催するなとは言わない。オリンピックには国家の絶大な威信がかかっている」と述べたが、「しかし権利侵害される人がいないよう行われなければならない」と指摘した。

 ウィットネスは当局に代替開発計画案を申請している。計画案には、住民がコミュニティーに留まれるよう適切な住宅計画案が含まれている。

 ウィットネスの計画案を読むと、強制退去させる代わりに都市化を要求している。「地域住民がその場に留まることは、住民にとっても幸福であり経済的である」として説得力のある事例とともに提案している。

 もちろん、民間開発業者は、開発されない土地があると利益は失われると主張するだろう。しかしネリさんは、「社会的弱者や容易に自らの権利を守れない人々がいる。原則はコミュニティーの生活改善である。それができれば事態は悪い方向には進まない」と強調した。

http://jp.ibtimes.com/articles/34119/20120816/951352.htm