ブラジル、政策金利の方向性めぐり政府・中銀間で認識に相違
あらま、政府と中央銀行でズレですか。でも中央銀行は政府からは独立して動くものですよね、であれば、ズレていたところでも問題ない気もしますが…ま、聞いてる側は確かに混乱しますけど^^;
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■ブラジル、政策金利の方向性めぐり政府・中銀間で認識に相違
[ブラジリア 18日 ロイター] ブラジルの政策・金融当局トップの間で金利の方向性をめぐって異なる認識表明が相次ぎ、市場関係者に混乱を与える可能性がありそうだ。
ブラジル中央銀行のトンビニ総裁は12日、上院委員会で証言し、過去最低水準の政策金利を当面の間据え置く可能性を示唆。ただ、総裁は政策金利が「この先、上がったり、下がったりするだろう」と述べ、インフレ抑制のため、中銀が結果的に利上げに追い込まれる可能性にも言及した。
一方、マンテガ財務相はその4日後、国内紙に対し、インフレは引き続き統制されており、来年に「利上げを実施する必要性はない」との見方を示した。
財務相の発言は、事実上の独立性を持つ中銀の内部に不安を引き起こした。
政府の経済関係部門の当局者は18日、ロイターに対し、中銀はインフレ率がターゲットレンジの上限である6.5%を上回れば、ためらうことなく利上げを実施するだろう、と語った。この当局者は、センシティブな問題であることを理由に匿名を希望した。
こうした政府との認識の相違は、中銀にとってプレッシャーになっている。
トンビニ総裁は2011年1月に就任してから、ルセフ大統領の要求に応じ、インフレ率がターゲットレンジの中心である4.5%を上回る環境下でも積極的に利下げを行ってきたとして、エコノミストの中には批判の声も上がっている。
ブルティック・キャピタル・マーケッツ(マイアミ)のストラテジスト、キャスリン・ルーニー・ベラ氏は「インフレターゲットの信用が失われたいくつかの要素が見られると思う。実際のところ、すでに信用は失われているのではないか」と指摘。財務省と中銀の間で「駆け引きがあるのではないか」とした上で、「できるだけ長期間にわたってなるべく金利を低めに維持するというのが今後の傾向ではないか」と述べた。
中銀はこれまで、10月に最後の利下げを行う可能性があるとのシグナルを送っていた。
8月の前年同月比のインフレ率は5.24%となり、2年近くぶりの低水準だった6月の4.92%から上昇した。
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPTK820085020120919