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焦点:ブラジルレアル買いが再燃か、当局と投資家は熾烈な闘いへ


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景気回復が妨げられる、という事態は、なんとか避けて頂きたいですが、インフレも抑えて欲しいですし、そもそもブラジルだけではなく世界経済が改善して欲しいですし…難しい問題ですね。。。

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■焦点:ブラジルレアル買いが再燃か、当局と投資家は熾烈な闘いへ

[リオデジャネイロ 24日 ロイター] 外国為替市場のブラジルレアル相場は、ブラジル中央銀行が最後にレアル高阻止の介入を行った17日以降、動意薄となっている。しかしこれは「嵐の前の静けさ」のようで、市場はまもなく当局と投資家の熾烈な戦いに突入し、ブラジルの景気回復が妨げられる可能性がある。

マンテガ財務相は先週、先進各国の金融緩和を原因とする資金流入に対して規制を強化する用意があると発言。政府高官はロイターに1ドル=2レアルのラインを「堤防のようなもの」とし、この水準を防衛すると述べた。

別の政府当局者によると、レアル高阻止で前線に立つのは中銀で、資本流入が拡大すればスポット市場でのドル買い開始もあり得る。もしこの戦略が失敗すれば、財務省が資本流入を狙い撃ちにした増税策で参戦するという。

この当局者は「金融取引税(IOF)の増税や良好な結果を得るのにさまざまな選択肢を手にしている」と述べた。中銀は現在はデリバティブの一種を使って介入を行っている。

当局の介入の有無に関係なく、利回りに飢えた投資家は今後数週間レアル買いを強め、レアル高が進行するとみられる。欧米の中銀が金融緩和で大量の流動性を市場に供給するからだ。ブラジルのルセフ大統領はこうした政策を「流動性の津波」と批判している。

ブルティック・キャピタル・マーケッツ(マイアミ)のストラテジスト、キャサリン・ルーニー・ベラ氏は「ブラジル政府が簡単に白旗を上げるとは思わないが、ブラジルにとってこれは負け戦だ」と分析。「米連邦準備理事会(FRB)の追加金融緩和(QE3)は期日と額が予め決まっておらず、積極果敢な措置であるため、投資家は利回りを求め、ブラジル資産は関心を集め続けるだろう」と話した。

QE3を受けて外国からブラジルへの資金流入は増え始めている。中銀の統計によると、9月10─14日のブラジルへの資金流入は差し引き10億3000万ドル。その前週の5億7500万ドルの流出から大幅な流入超に転じた。

確かに経済・金融情勢はこの数年間で変化しており、ブラジルへの資金流入が鈍る可能性はある。最大の貿易相手国である中国の景気が鈍化し、コモディティ価格は低下して、ブラジルの輸出の重しとなりそうだ。

ブラジル自体にも外国投資家にとって以前ほどの魅力はない。金利は過去最低、今年の成長率は2%を割り込む見通しで、成長率が7.5%だった数年前と比べて、投資家の熱意も薄れている。

サンパウロの証券会社NGOのエグゼクティブディレクター、シドネイ・ネーメ氏は「ブラジルはもう花形スターではない。政府が一連の介入や投資家のリスクを高める規則を導入したことでそうなった」と話した。

<インフレのジレンマ>

とはいえブラジル経済は勢いを持ち直しており、年末までには成長率は年率4%に達する可能性がある。また世界的な金融緩和もあり、情勢はレアル高を予想させる動きとなっている。

国内インフレの高まりも、中銀がある程度のレアル高を容認する一因となるかもしれない。通貨が上昇すれば、輸入物価が下がるからだ。最近のインフレ率は5.2%近辺で、政府目標の中央値の4.5%を大幅に上回っている。

アナリストの間では、中銀は景気てこ入れのために6%までのインフレは容認するとの見方が大勢だ。この水準ならば政府目標の上限の6.5%以内に収まる。

ただ、インフレ率がここまで上昇すれば、市場は中銀がインフレ目標を堅持できるかどうかと疑問視し始め、当局者は利上げとレアル高のいずれかの選択を迫られるだろう。

バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチのアナリストは最近の調査ノートで「インフレはブラジルのアキレス腱だ」と指摘。「インフレが上昇し続ければ、政府は利上げを先送りするために、いずれかの時点でレアル高を容認せざるを得ないと、顧客の多くがみている」と説明した。

シティバンクのストラテジストのシドニー・ヨシヒロ氏も「中銀と世界の戦いは、世界が勝つとの見方を変えていない」と述べ、1ドル=2レアルの防衛ラインについても、中銀が徐々にレアル高方向に後退を余儀なくされるとの見方を示した。

http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPTYE88O02L20120925