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海賊版撲滅打つ手なし


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海賊版・模造品の市場、これは全国的にもかなりの規模になってきている印象があります。そしてこの「製造工場」の収入、月額R$1.2万なので、月収50万円くらいでしょうか。これはその道を歩む人も減らないわけです。

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■海賊版撲滅打つ手なし

 海賊版商品や模造品を撲滅しようと、法務省や財務省、開発商工省、連邦警察、上・下院議会など12の公的機関及び、ブラジル工業連盟(CNI)、ブラジル商業連盟(CNC)などの民間7団体からなる伯政府海賊品・知的財産問題対策評議会(CNCP)や軍警察(PM)などが取り締まりを強化、販売業者や製造元などの摘発を実施して久しいが、映画やゲーム、コンピューターソフトなどの違法複製品、いわゆる「海賊版DVD」は一向に市場から姿を消さない。その背景には、わずかな「投資」で海賊版製造工場を立ち上げることができるという手軽さがある。21日付伯メディアは、極少人数の犯罪グループがマンションの一室などに「製造工場」を設置し、少額の設備投資で大サンパウロ都市圏の巨大な海賊版市場を食い物にしていると伝えている。

ブラジルにおいて海賊版DVDを入手するのは簡単だ。とりわけサンパウロ市内では、わざわざセントロ(市内中心部)へ足を運ぶこともなく至る所で簡単に購入することができる。DVDに限らず、あらゆる製品の模造品や海賊版の製造・販売は先進諸国同様、ここブラジルにおいても法律で禁じられているのだが、これらを売買する光景は日常的に目にすることができる。中でも特に目に付く海賊版DVDは、ブラジル日本文化福祉協会(文協)のイベント会場や、ブラジル日本都道府県人会連合会(県連)主催の「フェスティバル・ド・ジャポン」会場でも売買されるほどの人気だ。リオデジャネイロ商業会(Fecomercio―RJ)と調査会社のイプソス(Ipsos)が昨年8月に9大都市圏(70都市)で実施した海賊製品購入に関する調査では、「海賊版DVDを購入する」とした回答は全体の76%に上っており、所得階層別に見ると、D・Eクラス(貧困層)よりもA・Bクラス(富裕層)及びCクラス(中所得層)の方が海賊版DVD購入率が高いことが分かっている。

海賊版を購入する理由については96%が価格の安さを挙げているが、注目すべきは、14%が「商品を見つけやすい」、すなわち、供給数が多く市場における露出度が高いと回答している点だ。

なぜ、それほど多くの海賊版DVDが出回るのか。その理由の一つには、海賊版製造のための設備が市内中心部やインターネットなどで簡単に手に入るという事情がある。21日付報道によると、複雑な作業を伴わずに複製を作ることができる「DVDデュプリケーター」という装置は1300レアル程度、ラベルや表紙を印刷するプリンターは700レアル程度で市販されており、それら設備のほかに、複製の元になるデータとそれを焼き込むメディア(生DVD)がそろえば「生産開始」となる。

自宅で海賊版DVDを製造していたという男性は、「設備はすべてもらった。私は何も支払っていない。ブローカーが毎日、材料を持って家へやって来て、私が作った海賊版DVDを持って行く」と話している。この男性の場合、出来上がった海賊版DVD1枚の値段は25センターボで、1カ月に6万枚を作り、それらのすべてをブローカーが買い取っていたというから、ブローカーが姿を消すまでの数カ月間は月額にして約1万2000レアルの「売り上げ」を上げていたことになる。

1カ月6万枚というと1日当たり2000枚、1時間当たりでは83.33枚を「製造」する計算になる。この作業で得られる対価1万2000レアルについては「おいしいもうけ」か否か、評価が分かれるところだが、連邦政府が定める2012年の最低賃金(622レアル)の19倍以上であり、一般的な職業に就いて得られる収入をはるかに上回る「魅力的な金額」であることは言うまでもない。

 伯メディアの報道によると、海賊版DVDで稼いでいるのはこの男性のような製造者やブローカーだけではなく、DVDのパッケージ用ビニール袋の生産者 や、生DVD、プリンター用インクカートリッジの販売業者なども海賊版DVD市場で稼いでいるのだが、実は、この「インクカートリッジ」もまた、多くの海 賊版が出回っている製品の一つだ。

昨年11月にサンパウロで開かれた知的財産保護に関する会合で自社の模倣品対策等について語ったキヤノン伯法 人の大塚順社長によると、同社のインクカートリッジの模倣品の75%は完成品として中国から流入、25%は半製品として合法的に流入した後で模倣品へ加工 されている。同社はこれまで、伯当局とともに実施した摘発で58万個の模倣品を押収するなどしているが、大塚氏は、全体量は減少しているものの、半製品と して流入後に加工される模倣品は逆に増加傾向にあり、「(模倣品流入・販売が)潜ってきているという問題もある」との見方を示した。

http://www.saopauloshimbun.com/index.php/conteudo/show/id/11121/cat/95