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低成長に隠れた好景気 ブラジルの内需


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なんだかここ最近にしては珍しくポジティブなトーンの記事ですね。笑 確かに、失業率は低下し、労働力人口は増加、賃金も向上しているという状況なので、国内経済としては良い感じと言えそうですね。よくブラジルの内需は底堅いとも言われますが、このあたりなんでしょうね。

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■低成長に隠れた好景気 ブラジルの内需

ブラジル経済の低成長、経常赤字が懸念されている。しかし、実態は雇用環境の改善や内需の拡大で好況を呈す。海外資金の流入もあり、成長軌道への回復が見込まれる。

 ブラジル経済に先行き懸念が広がっている。今年4~6月期の成長率は0.5%。2009年のリーマンショック直後を除くと、前ルイス・ルラ政権が発足した2003年以来の低さだ。経常収支も、今年1~9月だけを見ても、2010年から3年連続350億ドル規模の赤字だ。

 さらにこの10月には、北部で大規模停電が起こった。インフラ整備の遅れや複雑な税制、労働者に優しい雇用制度など、同国特有のいわゆる「ブラジル・コスト」が揺るぎのない状態で温存されている。

ブラジルの労働力人口の増減と失業率の推移

 しかし、ブラジル本来の成長力は旺盛と言える。まず雇用情勢(上グラフ)。変動はあるものの、趨勢的な失業率の低下が続く。直近9月は5.5%。雇用が増えて失業が減り、就業を諦めていた人々が労働市場に参入する。非労働力人口の減少と労働力人口の増加はブラジルにとって第1の成長エンジンだ。

 所得環境も成長力を示す(下グラフ)。前政権以来、最低賃金引き上げなど、手厚い低所得者対策が採用されてきた。さらに近年の所得増は労働需給逼迫が主導している。インフレ圧力が一巡し、年央から実質賃金の増加に拍車がかかり始めた。

ブラジルの小売売上数量と実質賃金

 加えて消費意欲の盛り上がりだ。欧州危機など海外経済の変調から今春来、陰りが広がった消費者心理は、9月から再び改善に向かっている。金融緩和や景気浮揚策、レアル安維持など、政府の経済対策が効果を上げ始めた。

 旺盛な内需と所得増に伴って質の向上を求める動きも広がる。コーヒーや砂糖など輸出優先だった1次産品でも国内消費が増え、輸入が増加している。海外旅行もブームだ。国民生活は豊かになった一方で、マクロ指標では、成長率が低下し経常赤字は拡大する。これは、輸入や海外消費はGDP(国内総生産)から差し引かれ、旅行支払いは経常赤字増に直結するためだ。

●海外資金の流入も拡大

 一般的に成長率の低下と経常赤字は、どの国でも黄色信号だ。国債が売られ、為替は値下がりする。しかしブラジルでは強過ぎる内需が反映された結果で、必ずしも経済全体が厳しいとは言い切れない。旺盛な内需や高金利を反映して欧米の自動車メーカーや金融機関も同国での業績を伸ばしている。

 資源国としての潜在力だけでなく、高成長を続ける国内市場の魅力も近年のレアル高を招いた。成長を見越した海外からの投資資金と好景気による税収増でインフラ整備が進み、「ブラジル・コスト」の一角が崩れ始めた。

 周辺諸国の豹変にも注目すべきだ。ペルーやコロンビア、ベネズエラなど各国が高成長を謳歌する。ペルーに隣接するアクレ州、ベネズエラに隣接するロライマ州をはじめ、ブラジル辺境の地方圏でも経済の成長離陸が始動した。ブラジル経済は実質4%の力強い成長軌道へ復帰する見通しだ。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/research/20121122/239850/