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ウミガメ1500万匹、ふ化し海に ブラジル


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1500万匹ってものすごい規模ですね。さすがにそれだけふ化させて海に帰せば「カメの楽園」に戻りつつあるというのも納得です。逆に生態系を壊していないかすら心配になりますが…^^; 環境問題、ブラジルも一歩ずつ着実に取り組んでいこうとしている印象ですね。

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■ウミガメ1500万匹、ふ化し海に ブラジル

 ブラジル大西洋岸に世界的なモデルケースになった動物保護活動がある。30年以上続くウミガメ育成プロジェクトで、これまでに約1500万匹が卵からふ化し海に帰った。乱獲によりウミガメが絶滅の危機にひんしていたブラジル沿岸は今、カメの楽園に戻りつつある。

 体長約10センチのウミガメの赤ちゃんに恐る恐る触れた子どもたちから笑みがこぼれた。「手足をバタバタさせているよ。かわいいね」。同国第3の都市サルバドル郊外の美しいビーチに面した「タマルプロジェクト」ビジターセンター。ひっきりなしに見学の学生や親子連れの観光客が訪れる。

 世界の海に生息するウミガメは大きく分けて7種類。5種類が住むブラジル沿岸は世界有数の生息地だ。だが、べっ甲や食用目的の乱獲で1970年代に絶滅の危機にひんし、政府などが80年、ポルトガル語でウミガメの略称タマルを冠した計画を立ち上げ、3カ所で保護活動を始めた。

 現在、施設は南北1100キロの沿岸23カ所に増え、開発や汚染でふ化が難しい浜辺に産み落とされた卵を施設に移したり、漁網に掛かって負傷したカメを治療したりする活動を続けている。施設で働く約1300人にはかつてウミガメを捕まえていた元漁師も多く、早朝の海岸をパトロールしてカメを守る側に変わった。

 同センターのミラグロス・ロペス研究員は「自然の大切さを肌で感じてもらうことで保護活動を浸透させたい」と語る。産卵期の9月から3月にはふ化直後の赤ちゃんカメを海に放流。観光客も手伝うことができる。

 昨年の予算約2300万レアル(約9億円)の大半が企業の寄付や政府助成金だが約25%をビジターセンターの入場料や物販収益で賄う。隣国ウルグアイから保護技術を学ぶために参加したロペス研究員は「30年余りの成果は世界に知られ、動物保護の輪は中南米の枠を超え、地球全体に広がっている」と胸を張る。

 サッカー・ワールドカップ(W杯)やリオデジャネイロ五輪に向け、開発が急速に進むブラジル。ロペス研究員は「経済成長で消費社会となり、ペットボトルなど海に浮かぶプラスチックごみをのみ込んで死ぬカメが増えている」と指摘。「絶滅の危機は脱したが海は汚れる一方。開発と保護のいたちごっこだ」と表情を曇らせた。(サルバドル=共同)

http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG1703I_Z11C12A2CR8000/