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ブラジルで、小泉元首相が人気の理由 余計な批判より、サッカーと清潔感!


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これはとても勉強になる記事ですね。ブラジルでのビジネス経験・生活経験の少ない方は、ぜひご一読を。まぁ稀に「そこまで必要か?」とも思ったりもしますけど。笑 ちなみに、日本人にとって一番衝撃的なのは「パーティなどに誘われたときは、時間どおりに行ってはいけません。10~15分ぐらい遅れて行くこと。」かもしれませんね、「行ってはいけない」とまで言われてしまっているので…笑

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■ブラジルで、小泉元首相が人気の理由 余計な批判より、サッカーと清潔感!

海外で働く基本は、「郷に入りては郷に従え」。だが、言うは易く、行うは難し。知らず知らずのうちに礼を失し、なぜだかビジネスがうまくいかない、という場面も多いだろう。

そこでこの連載では、各国の人々との付き合い方の秘訣を、外交、つまり「外国人とのお付き合い」「接待」のプロである各国の外交官に聞く。隣り合った国でも異なる習慣、作法を知り、その国にあった振る舞いができるようになれば、より海外進出の道も開けるに違いない。

連載第3回目は、経済成長の著しいBRICsの一角である、ブラジル。リオのカーニバルなど華やかな印象があり、人も情熱的でおおらかなイメージがあるが、実はとても詳細にこだわる細やかな部分もあるという。ブラジル大使館、アレシャンドレ・ヴィダウ・ポルト公使に、意外なブラジルの一面を聞いた。

――ブラジルはサッカーやリオのカーニバルなどとても明るく、おおらかなイメージがありますが、ビジネスではどうですか?

ポルト公使:ビジネスでも、明るく、楽しい環境を作ることがとても大切です。

でも、実はブラジル人はとても繊細な面も持っているのですよ。それがビジネスにおいてもとても大切なことの1つ。とにかく、清潔であることです。人と会ったらあなたは頭の上から爪の先、そして足元まですべて見られていると思ってください。

まず汗をかいて体臭を漂わせるなんてことは、ありえません。だからブラジル人は最低1日に1回、多くの場合、日に2~3回シャワーを浴びます。朝起きたらまずシャワーを浴び、外出から帰ってきて次に出掛ける前に、そして寝る前など何度もシャワーを浴びます。

――みんながそんなにシャワーを浴びたら水の消費が多そうですね。ブラジルに地球上の真水の20%が集まっていてよかったですね。

ポルト公使:本当ですよね。そうでなければとてもブラジル人のシャワーに対応できません。

●爪が汚れているのは絶対NG

とにかく、外見的な清潔感はとても重要なのです。ひげはきれいに剃っていること。服も清潔できれいに洗い、アイロンをかけたものであること。そして靴で判断されることもありますのできれいに磨いておいてください。ニンニクを食べたら歯磨きをしますので、エチケットとして歯ブラシセットを持ち歩いている人も多いです。

そして何より、爪をきれいにしていること。どうですか? 爪はきれいですか?

――マニキュアはしていないのですが、切りそろえてはいます。

ポルト公使:爪に汚れがあることはとても悪い印象を与えますので、爪はきれいにしておいて下さい。

――ブラジルはカーニバルなどでとてもおおらかなイメージがあるのに、とても細かいのですね。

ポルト公使:カーニバルなどでも実はとても細やかな気配りがされているのですよ。

ブラジルはおおらかな部分と細かい部分とを持ち合わせています。”God lives in detail (神は細部に宿る)”という言葉があるほどです。

――外見的に清潔にしたら、しぐさなどにも注意するべきですか?

ポルト公使:話をするときには、絶対に目を見て話すことです。そして挨拶は握手もありますが、親しくなるとほっぺたをくっつけてキスを2回します。

――アメリカや中米などは1回なので、そこはヨーロッパ的ですね。

ポルト公使:そうなのです。ただ、なぜか首都サンパウロでは1回で、他の地域では2回と地域によって異なるのです。なぜかはわかりません。

ブラジル人も海外の文化に慣れてきているので、日本人が挨拶としてキスをしないことは知っています。それでもキスをすることは親しみの表現の1つですから、キスを求められることがあると心の準備はしておいてください。握手をした後に相手の顔が近づいてきたら、キスの準備です!

――日本人は慣れていないので、思わず距離をとってしまうこともありますよね。

ポルト公使:キスを求められたらためらわず、近寄って、でも体は少し間をあけて2回してください。そのほか、話をしながら腕に触れたりすることもありますが、それも親しみの表現です。

――服装などはどのような服が好ましいですか?

ポルト公使:ブラジルは暑いのでよほどのことがない限りはネクタイはいりません。

ネクタイをつけるのはCEOや、本当に重要な人に会うときだけです。そのほかのときはシャツだけで十分です。よく分からなければネクタイはいるかと聞けばいいです。

女性の場合はノースリーブなどで仕事をすることもあります。日本だとちょっとびっくりされるかもしれませんね。女性の服装にはエレガントさが求められます。短いスカートのときもありますし、膝上でもいいです。お化粧はしすぎなくてもいいのですが、でも地味にならず、エレガントであることが大切です。

●直接手でつかんでいいのは、朝食のパンくらい

――食べるときのマナーはどうでしょう?

ポルト公使:とても大切なのは食べ物に直接手を触れないということです。ブラジルでは食べ物に直接触ることは、マナー違反です。

サンドイッチでもナイフとフォークで食べるか、それともナフキンで包んで食べます。フルーツもナイフとフォークを使って食べます。

手で直接つかんでいいものと言えば……朝食のパンぐらいでしょうか。それ以外はすべてナイフとフォークを使います。

食べ物を口に入れたまま、話をすることは絶対にしませんし、音を立てることもマナー違反です。最近はビジネスランチやブレックファーストミーティングも増えましたが、その場合は少しだけ口に入れてすぐに飲み込めるようにし、口の中になにもない状態で話をします。

そして、パーティなどに誘われたときは、時間どおりに行ってはいけません。10~15分ぐらい遅れて行くこと。

プレゼントは何でもいいのですが、日本のものなどは喜ばれますね。一般的な話で言えば、女性にはチョコレートを、ワインなどのアルコールは男性に渡します。女性にはアルコールはあまり贈りません。

プレゼントを贈られたときは、その場ですぐに開けて、「ありがとう」という気持ちと「うれしい」という気持ちを伝えるべきです。その場で開けられないときにも、そのパーティの間には開けて、なるべく早くうれしい気持ちを相手に伝えなければいけません。

――よくブラジルでは紫のものは贈らないと聞きますが?

ポルト公使:紫はお葬式をイメージするからですね。ただ、最近ではそういうイメージも薄れてきました。プレゼントを持って行かないよりは、紫のものでも持って行った方がいいです。

●ブラジルで歓迎されるのは、大阪人のノリ

――ブラジルで人間関係を築くために、必要なことは何ですか?

ポルト公使:ブラジルではビジネスの交渉の際などは、会ってすぐにビジネスの話はしません。趣味や子どものこと、家族のことなど個人的な話題から入ります。そして必ず、ブラジルのことがどれぐらい好きかを話したり、ブラジルをほめること。

ときどき「ブラジルはいいけど、渋滞がね……」などと批判する人がいますが、ブラジル人は批判されることが好きではありません。どんなことがあっても、褒めること。批判は家に持ち返ってください。

ブラジル人の前ではブラジルがどれだけ好きで、どうよいかをいっぱい言うことが、よい関係を保つための方法です。

サッカーの話題などは最高ですね。ブラジルのことを知り、どれだけブラジルの生活を楽しんでいるか、いいことだけ話してください。仕事上で仲良くなると、率直になりすぎてブラジルの批判をすることがありますが、そこは率直になりすぎてはいけません。

ブラジルでは、”Serious but casual(まじめだけれど気楽に)”が求められます。ビジネスでもまじめすぎて堅いものは好かれず、友達のような雰囲気が好まれます。

ブラジル人は楽しむことが大好きです。”Live to work(仕事のために生きる)”ではなく、”Work to live(生きるために働く)”なのです。職場が明るくて、楽しい環境であることはとても重要です。

日本で例えると、東京人より大阪人になってください。小泉首相がブラジルでとても好かれたのですが、それはもとても楽しい雰囲気を作り出していたからです。

たとえば朝、出勤したらすぐに仕事を始めるのではなく、会社についたら5〜10分ほどムダ話をしてから仕事に入ることが大切です。

日本人はムダ話をしないので、この5分をムダだと思うでしょう。でも、この5分がないと、ブラジル人は職場を楽しく思うことができず、働く意欲をなくします。この5分をムダに思うことが、仕事での大きな損失につながることがあります。

たとえば、大使はすべてのスタッフの誕生日を覚えています。清掃をする人の誕生日まで覚えていて、その日には必ず電話してきてくださいます。それがうれしくて、その人はもっと働こうと思うでしょう。そういったプライベートなことへの関心を持って情報を仕入れて、そして気持ちを表すことが仕事をうまく進めるうえでとても大切なのです。

●商談前の入念な準備は時間のムダ!?

また日本人は商談などの前に入念に準備をし、詳細まで決めてから商談に入りますが、ブラジルでのアプローチはまったく逆です。

詳細にこだわらず、大きなビジョンを決めてまずは進み、それから詳細に入ります。

とにかく、全体像をつかむことが大切なのです。上から下に進んでいくビジネスですから、詳細にこだわっていては、ビジネスチャンスを逃すことがあります。大事なのはスピードです。細かいことはその後に詰めていけばいい話です。

――ブラジルを語るときに、日系人の存在は切り離せないと思いますが、どうでしょうか?

ポルト公使:そのとおりです。ブラジルには150万人の日系人がいます。ブラジル人にとって日本はとても身近で、生活の中に当たり前にあるものなのです。

たとえば柿は”KAKI”と呼ばれていて、もともとはブラジルにはないものですが、ブラジル人はブラジルの果物だと思っています。ブラジル産の”SAKE(酒)”もよく飲まれます。Caipirinhaと呼ばれるアルコールで、日本のお酒のような味がするのですよ。

私の小さい頃の親友も日本人でした。彼のお宅に遊びに行くとおばあちゃんがいて、日本の文化を持ちながら生活していたので、私にとっても日本は身近でした。

たとえば竹村さんがブラジルにいたら、きっとブラジル人だと思われて、ポルトガル語で話しかけられますよ。外見的にも日系人は日本人と変わりません。

――だとするとビジネスをする上では、日系人と同じマナーが求められますね。

ポルト公使:そうですね、でもブラジル人は寛容だと思いますし、日本に対するイメージはとてもいいので、それだけでも有利だと思います。

●リオはLA、サンパウロはNY

――日系2~3世の方はとても教養が高く、弁護士や会社経営、医者などに多いと伺いました。”Japones Garantido(日本人は信用できる)”という言葉もあるとか? それはブラジルに移民された方がとても頑張られたからですね。

ポルト公使:そうです。日系人はとても優秀で信頼されています。クラスに3人日系人がいたら、その中の1人はクラスで10番以内の成績でした。ブラジル人は日本という国に対してとても信頼を抱いています。

――日系人と区別がつかないという点で、同じように信頼され、仲良くなるためにはどうしたらいいですか?

ポルト公使:ブラジル人は音楽が好きなので、音楽をたくさん聞くこと。シャイにならず、いろいろなことにオープンにいっぱい話すこと。

ただ、話す内容はネガティブなことや、批判、悲しいことなどはダメです。楽しいことを多く表現することがブラジルでは求められます。シャイにならず、たくさん話しかけてください。

さらに、ポルトガル語を話すと喜ばれます。真っ先に覚えて使える言葉は「トゥドベン、コモバイ」です。Tudo bem? (Every thing all right? すべて順調?)、Como vai? (How are you doing? どうしてる?)、これを2つ続けて言います。

呼びかけも苗字ではなく、名前で呼びます。私のことをPortoという呼ぶ人はほとんどいません。Alexです。何かのレセプションなどに参加してリストを見るときにも竹村さんでしたらTで探すのではなく、まきこのMで探してください。

――国土が日本の23倍のブラジルは、地域によっても特色があるのではないですか?

ポルト公使:「カリオカ」と呼ばれるリオデジャネイロの人たちはとても明るく、ジョークが大好きです。アメリカで言えばロサンゼルスのようなものです。

サンパウロはNYのようなもので、「パウリスタ」と呼ばれ、仕事好きです。スーツにネクタイをしている人もいるのがサンパウロですね。

最南端のポルトアレグレの人は「ガウショ」と呼ばれ、ドイツ系のブラジル人が多く住み、フォーマルな雰囲気があります。広いブラジルですから特徴はいろいろありますが、でもビジネスマナーは全体として同じなので、大丈夫ですよ。

あれだけ広い国土ですが、ブラジルの南から北まで同じポルトガル語で通じます。ブラジルでビジネスを行えば、そこから南米に広がっていきます。

●実は農業のポテンシャルも高い

ブラジルはウルグアイ、アルゼンチン、パラグアイ、ボリビア、ペルー、コロンビア、ベネズエラ、ガイアナ、スリナム、フランス領ギアナの10カ国と国境を接しています。南米大陸でブラジルと国境を接していないのは、エクアドルとチリの2カ国だけなのです。

それに驚くことに、国境をめぐっての争いがどこの国ともないのです。1871年以来、戦争を行っていません。そして今、ブラジル国内でも需要が拡大しており、かつての貧困層が中流になってきています。家電製品などもどんどん売れています。

国土もまだ7.3%しか使っていないので、農業においてもポテンシャルがとてもあります。大豆の生産量はアメリカに次いで世界第2位です。

――中国はブラジルから大豆を大量に買い付けているうえ、ブラジルの土地を取得して大豆を生産し、中国に持って行っていますよね。自給率が低い日本は食糧を確保するための国として、もっとブラジルに入り込むべきだと思いますか?

ポルト公使:そうですね。しかし、日本は規制が多すぎます。それに形がそろったきれいなものしか輸出できません。それでも日本に輸入されている鶏肉の90%はブラジルからですから、貿易は拡大しています。

――JETROによると2011年にブラジルにある日系企業を調査したところ、ローカルマーケットへの販売が伸びてとても好景気とのことですね。ただ、ブラジルコストなど進出にはまだ壁もあると聞きます。

ポルト公使:ブラジルコストもこれからどんどん簡素化を進めていく予定ですので、日本とブラジルのビジネスが盛んになればいいですね。

http://toyokeizai.net/articles/-/12183