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【ジェトロ 2013年のBRICS経済を占う】(5-1)ブラジル


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新年あけましておめでとうございます!(とはいっても、こちらブラジルはまだ2012年だったりもしますが…笑)
今年2013年のブラジル経済を占うということで、ジェトロさんからのレポートです。下半期に回復すると言われていたものの回復しなかったブラジル経済、この2013年にどう動くか、そこがポイントのようですね。しかし「長年の課題とされている「ブラジルコスト」を治癒するための漢方薬が必要な時期に差し迫った」というのが事実であれば、企業にとっては嬉しい話。さて、2013年どうなるでしょうか。今年もどうぞよろしくお願い致します。

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■【ジェトロ 2013年のBRICS経済を占う】(5-1)ブラジル

 2012年も景気がぱっとしないまま暮れゆく。いまや世界経済の浮沈のカギを握ると言っても過言ではない新興国のBRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)も勢いが弱まり、踊り場にさしかかっている。今後、各国経済はどうなるのか。日本貿易振興機構(ジェトロ)各国事務所に13年の展望をリポートしてもらった。

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 ■景気悲観論打破へ政権正念場

 2011年から始まったルセフ政権が折り返し地点を迎えた。最初の2年間の業績を国内総生産(GDP)成長率で評価すれば、必ずしも得点は高くないかもしれない。11年が2.7%、そして12年が1.00%(ブラジル中央銀行予測)となっている。前のルラ政権期よりも低く、さらなる飛躍が期待されたルセフ政権としては、待ったなしの状況にあるといえる。

 ルセフ大統領が差し迫った状況に追い込まれたのは、今年7~9月の第3四半期GDP成長率が発表された11月30日以降だといってよいだろう。それまで政府およびエコノミストの見解はおよそ一致しており、12年上期(1~6月期)は景気が伸び悩んだものの、下期からは持ち直すというシナリオだったと思われる。ブラジル中銀が行っているエコノミストによる経済見通しでも、12年のGDP成長率予測は9月以降1.5%台で安定していた。ところが第3四半期GDP成長率は、事前に予想されていた対前期比1.0~1.3%増を大幅に下回る0.6%増にとどまり、政府の楽観的な姿勢に対する不信感が一気に顕在化しようとしている。

 ルセフ大統領は、マンテガ財務相にさらなる景気活性化策を指示するなど迅速に動いた。従来の暫定減税策といったカンフル剤ではなく、長年の課題とされている「ブラジルコスト」を治癒するための漢方薬が必要な時期に差し迫ったともいえる。

 ブラジルに進出した日系企業は400社近くあり、13年以降もさらに増えることが見込まれる。その背景には、14年のサッカーワールドカップや16年のリオデジャネイロ五輪などのビックイベントが控えており、注目度が高まっているからだろう。また、進出企業の中には「時間をお金で買う」選択としてM&A(企業の合併・買収)などに取り組む向きもある。他にも、例えば現地紙の1面広告は、これまで韓国企業の独壇場だったが、最近では日系企業も登場するようになり、存在感を高めている。トヨタやパナソニックなどが新工場を相次いで設立するなど、生産意欲も旺盛だ。この流れは13年以降もしばらく続くと思われる。

 ただし、先のマクロ経済の指標にも見られるように、ブラジルも順風満帆とはいかないだろう。国内では「ブラジルコスト」、国外では欧州や中国といった不安要素を抱えている。ルセフ大統領は、これからの任期後半の2年間が正念場となることは間違いない。政府は経済成長目標を4.5%としているが、エコノミストはすでに4%を切る見通しを立てている。13年は、悲観論が広まりつつあるブラジルにおいて実務肌のルセフ大統領の力量が試される1年になるだろう。(ジェトロ・サンパウロ事務所 紀井寿雄)

http://www.sankeibiz.jp/macro/news/121231/mcb1212310501001-n1.htm