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ブラジル経済のカギを握る港湾の整備 コストは高く、設備はお粗末、輸出の障害に


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ブラジルの水先案内人の月間所得は約660万円だそうです!おぉーーー。これは僕も水先案内人を目指そうかな…と思ってしまいますね。法的に独占を許されているそうで…いやはや、この領域は本当に課題が山積みですね。最後にある「ブラジル向け貨物で書類に不備があった場合、どのような結果になるか。」一体どうなるんでしょうか?気になります…^^;

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■ブラジル経済のカギを握る港湾の整備 コストは高く、設備はお粗末、輸出の障害に

 「まるで信号待ちの車に群がる窓拭きのようだ」。浅瀬や岩礁を避けて船舶を港に誘導するブラジルの水先案内人のことを、海運会社はこう呼ぶ。ブラジルの水先案内人は、同国において最も高い所得を得ている職業の1つだ。彼らは法的に独占を許されている。さらに、手数料の規制もない。船主協会の推定によれば、水先案内人の月間所得は15万レアル(約660万円)に上る。

 世界銀行は、ブラジルで商品を輸入する際にかかるコストは、経済協力開発機構(OECD)加盟国平均の2倍に達すると試算している。しかも、この試算は賄賂や中間業者への手数料を含んでいないため、実際のコストがさらに高いことは確実だ。

 港湾設備の整備や投資がなおざりにされていることが、状況を一段と深刻なものにしている。ブラジル政府はインフラ整備が急務であるとの認識を強め、道路や鉄道、空港の運営権の入札を開始した。ブラジル政府は2012年12月、港湾もこのリストに加えた上で、今後5年間に540億レアル(約2兆4000億円)を投入すると約束した。公営港湾施設の拡大・浚渫を進めるとともに、陸上部分の輸送体制を改善する。

 今後は、港湾ターミナルの運営権に関する契約が満了した際、これを自動更新せずに、入札を行う。最も安い価格で最も大量の貨物を扱える企業が、運営権を取得することになる。民間港湾企業であっても公的機関と競合できる。ちなみに現在は、十分な貨物の取り扱いがあり、専用の港湾施設を持つことがプラスになる企業だけが、自前の港湾施設の建設を認められている。政府は水先案内人の養成をテコ入れし、現在の独占状態を緩和したい考えだ。

 低迷するブラジルの経済成長に活を入れるために、港湾を巡る問題の解決は不可欠である。例えば、ブラジルの農業は堅調だ。しかし、輸送コストが高いため、輸出しても十分な利益が得られないのが現状だ。

●サッカーW杯のインフラ整備も進まない

 ブラジルのインフラ整備計画は、遅々として進まないことが珍しくない。典型例は2014年のサッカーワールドカップ開催に向けたプロジェクトだ。2010年に予算が付けられた102のプロジェクトのうち19プロジェクトが、まだ手つかずのままになっている。全国輸送業者連盟(CNT)は、前述の540億レアルは過去10年間にブラジル政府が実施した港湾投資総額の17倍に達すると指摘する。これほど急速な拡大に、政府の管理能力は対応できるだろうか。前途は多難だ。

 民間部門では改善が進んでいるとされる。ただ、契約終了時に再入札を余儀なくされる既存企業の中には、裁判所に訴えると息巻いているところもあり、予断を許さない。左派政権はインフラの民営化に消極的だ。ブラジル政府は昨年2月に3つの空港の株式の51%を売却した。しかし政府はその後、民営化の継続をためらった。そして、次の入札で過半数に満たない形での出資を検討するかどうか、外国企業に打診を続けた。そうした形での出資にはどの外国企業も興味がないことが明らかになった昨年末になってようやく、支配権を獲得できる量の株式の売却を続行すると決断した。

 コンサルタント会社のブーズ&カンパニーは最近の調査で、ブラジルの港湾状況を改善するための最大の障害として、生産性の低さ、不透明な規制、運営構造の混乱を挙げた。CNTによれば、加盟企業はインフラと同様に以下の点にも不満を述べている――関税、手続きの煩雑さ、労働コスト。2010年にブラジルの科学者らを対象に実施した調査では、回答者4分の3が、調査資料や器材などが税関で止められた経験があると答えた。

 ある輸送会社は顧客になるかもしれない企業にこう警告する。「ブラジル向け貨物で書類に不備があった場合、どのような結果になるか。考えるのも恐ろしい」。こうした状況は早急には変わらないだろう。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20130116/242312/